TECHNOLOGY最先端技術

i-Construction ICT活用工事

当社では、土木工事の情報化施工元年とされた2008年に、篠ノ井・安茂里築堤工事から施工機械の情報化施工を導入しました。現在では国土交通省の受注工事を中心に最先端技術である〈ICT活用技術〉をほとんどの現場で導入し、施工しています。

ICTとは?
ICTとは、Information and Communication Technology(インフォメーション アンド コミュニケーション テクノロジー)の略で、日本語では一般的に 「情報通信技術」 のことをいいます。

国土交通省では、土木工事において魅力ある建設現場を実現するため、建設現場で働く労働者一人一人の生産性向上を目指し、建設工事における〈調査・測量〉〈設計〉〈施工計画〉〈施工〉〈検査及び維持管理〉の一連の工程において3次元データを活用する i-Construction(アイ・コンストラクション)の導入を進めています。 i-Constructionは「ICT技術の全面的な活用」、「規格の標準化」、「施工時期の平準化」等の施策を建設現場に導入することによって、建設現場のプロセス全体の最適化をはかり、もっと魅力ある建設現場を目指すことに取り組み、平成28年度を i-Construction元年と位置付け、当年度発注工事から運用され始めています。

くわしく説明しますと、主に土工事において、生産性を上げるためにドローンなどで着手前測量を行い、点群データから3次元データに変換、同時に当初発注の2次元設計図も3次元データに変換し、着手前測量データと合体させます。LandXMLデータに変換後そのデータを各施工機械のコンピューターに入力し、オペレーターはモニターを確認しながら施工します。そうすることによって、従来の丁張設置が大幅に削減でき、線形変更などの対応もデータの入替を行うことで簡単に修正が可能となるのです。管理も、従来の測点の法長や高さの概念を切換えて面的な管理となり、検査方法も大幅に変更されます。また、使用機械の軌跡データで日々の施工箇所・作業量が記録されるため、施工量の把握が簡単にできます。

i-Construction ICT活用工事 施工の流れ
[大俣地区築堤工事で採用]

1. レーザースキャナーを用いた3次元測量

レーザースキャナー設置位置図

  • 対象地が精度確認試験で確認した最大距離(50m)以内となる箇所に配置
  • 不可視となる箇所がないように配置

合計16箇所にて計測を実施

測定精度

起工測量時の測定精度:10cm以内

3D点群データの作成

横断面図

レーザースキャナーによる起工測量

2. UAVを用いた3次元測量

3. 3次元設計データの作成

発注図書の取込

3次元設計データの作成

3次元設計データの利用

4. MCバックホウ技術

掘削工・法面整形工

  • 切り出し位置の確認に有効。
  • 丁張や検測作業を大幅に削減し、生産性と品質の向上を実現。
  • バケットが半自動制御により掘り過ぎを防止し効率的な施工を実現。
  • 補助作業員の削減により安全性が向上。
  • 設計変更にも迅速に対応可能。
  • 掘削箇所が直視できない掘削に有効。
  • MCからMGへ切り替えがワンタッチで可能。

掘り過ぎ・削り過ぎを気にすることなく効率的な施工を実現
使用機械:HITACHI ZX200X-5B(3DMC)

マシンコントロール機能

掘り過ぎ防止モード

バケット角度保持モード

5. MCブルドーザ技術

施工の流れ

  1. 設計データを作成する
  2. 設計データをコントロールボックスへ読み込む
  3. 平面図、切盛を見ながら施工する必要に応じて
    • 設計高のオフセット入力
    • 排土板自動制御
    • 仕上げ後にポイント記録

3D設計データの活用(CIM利活用)

【特長】

  • 職員の測量時間を大幅に削減でき、オペレータの手待ちも低減する。
  • 施工補助員が不要となり、安全性が向上する。
  • 手戻りを低減する。
  • 従来の丁張り間もガイダンスまたはコントロールし、丁張り間の仕上りが向上する。
  • 材料の過不足をオフセットにより微調整できる。
  • 基準局
    GNSS-RTK方式

6. GNSSによる締固め管理技術

転圧機にGNSS受信機を搭載。転圧回数・仕上げ高をモニターおよび管理し、各種レポートや高さ・出来形・簡易土量計算等のファイル出力。
TS・GPSを用いた盛土の締固め情報化施工管理要領(案)に準拠

【システム構成】(GNSSの場合)
■GNSS受信機SPS882
■締固め管理システムSiteCompactorタフブック(モニタ)、無線機

転圧回数の履行

オペレーターは規定の転圧回数を運転席モニターで確認

締固めの品質確保

転圧不足、過転圧の抑止

現場密度試験の省力化

「品質規定」から「工法規定」への変更。密度試験の省力化

品質管理帳票の作成

作成時間の大幅短縮

  • 基準局
    GNSS-RTK方式
  • 運転席モニター
  • 自動追尾TS方式
  • 締固め管理要領に準拠した
    出力フォーマット
  • オペレーション環境